数年前の夏、我が家は突如として現れた黒い影、ゴキブリの大量発生に悩まされることになりました。市販の殺虫剤や捕獲器を試すも効果は一時的で、夜中にキッチンで遭遇する恐怖に耐えきれず、ついにプロの害虫駆除業者に依頼することを決意しました。インターネットで検索し、いくつかの業者に見積もりを依頼したのですが、その料金の幅広さにまず驚きました。最低価格を提示してきた業者に惹かれ、すぐに連絡を取って現地調査に来てもらうことにしたのです。調査の結果、提示されたのは基本料金の三万円という金額でした。思ったよりも安いと感じ、その場で契約をお願いしました。作業当日、作業員の方が床下や天井裏を入念にチェックし、薬剤を散布してくれました。これで一安心だと思っていたのですが、作業終了後に渡された請求書を見て愕然としました。そこには、基本料金に加えて「特殊薬剤費」や「狭所作業費」といった名目で追加料金が記載されており、合計金額は当初の見積もりの倍近い六万円になっていたのです。慌てて理由を尋ねると、巣が予想以上に奥まった場所にあったため、特殊な機材と強力な薬剤が必要になったとのこと。契約書をよく見返すと、確かに小さな文字で追加料金が発生する場合があると書かれていました。安さに飛びついた自分の確認不足を悔やみましたが、後の祭りです。この経験を通じて学んだのは、料金の安さだけで業者を選んではいけないということ、そして見積もりの内容を隅々まで確認し、追加料金が発生する可能性について事前に詳しく聞いておくことの重要性です。結局、駆除自体は成功し、ゴキブリの姿を見ることはなくなりましたが、料金に対する不信感は残りました。これから害虫駆除を依頼される方は、私のこの失敗談を教訓に、料金体系が明確で、説明が丁寧な信頼できる業者を選んでいただきたいと思います。
我が家の害虫駆除と予想外の料金体験